地酒道楽 JIZAKE-VAN SERVICE 400銘柄以上の地酒を皆様にお届けします

社長ぶろぐ (2007年06月)

2007年06月01日

輸出

最近、各方面から、輸出のついてのお話をいただく機会が多くなりました。 
 
これは、当社のみに限った話ではなく、日本市場での販売不振が続く中、新たな販路として、海外にも市場を求める蔵元が増えてきた様子です。 
 
弊社の主力商品の一つ「白川郷ささにごり酒」は、8年程前より、アメリカへ向けての輸出を始めました。 
その後、米国現地ディストリビューターのご努力により、今では、アメリカ全土において、年間100石余りを扱っていただいくまでになりました。 
 
アメリカ市場において、日本酒が注目されるようになった背景には、それ以前から起こっている日本食ブームからの流れがあるようです。 
 
昨年9月、NYマンハッタン7番街にあるアスレチッククラブにおいて、
米国現地ディストリビューターの展示会が催され、その折、ご挨拶方々、初めて訪米させていただきました。 
 
その際、本来であれば、私共がお礼を言わなければならない立場であったにも関わらず、逆に向こうの会社の方々から、丁重なお礼の言葉を頂き、大変恐縮致し、また感激しました。 
 
米国内で日本酒人気が高まる反面、“にごり酒”というジャンルのお酒がなかなか定着せず、苦労されている中、私どもの商品が、予想以上に好評を呼んだようです。 
アメリカ人も喜んで飲んでくれる商品のため、これからも楽しみだという有難い言葉も頂きました。 
 
もちろん、大手メーカーも含め、多くの蔵元も、アメリカやヨーロッパ、中国等、海外の市場において頑張っていらっしいます。 
 
しかし、海外での日本酒ブームに目を向けてばかりではなく、国内の市場を何とかすることが最優先の課題ではないかだろうか、というのが私の本音です。 
 
アメリカを始め、世界中で日本食ブームが起きている要因は、肥満問題の原因となった思われる、高カロリーの欧米食の見直しであったようです。 
 
現在の我々の食生活を見ると、近い将来、日本でも、改めて日本食が見直される時代が到来し、それとともに、また日本酒が売れ始めるような気配を感じずにはいられません。 
 
そんな時代に向けて、これからも、こつこつと努力して参りたいと思います。 

2007年06月04日

全国新酒鑑評会

過日、種類総合研究所主催「平成18年度全国新酒鑑評会」の入賞酒が発表されました。 
 
地酒VANサービスの会員蔵元の中からは、16社が金賞、14社が入賞という栄誉に輝かれました。 
 
弊社三輪酒造も、長い経験を備え持った高橋杜氏以下、蔵人達が頑張ってくれましたが、残念な結果となり、来年以降に期待したいと思っております。 
 
また、全国の蔵元から、この鑑評会に出品されたお酒を、酒造関係者に公開する「製造技術研究会」が、広島にて開催され、研究熱心な方々が多数集まられたようです。 
 
金賞受賞をされたお酒を見せていただくと、バランスのとれた味や香りを、充分に感じさせるものが数多くあります。 
しかし、全てのお酒が、消費者の方々が望んでいる味や香りを満たしているのだろうかと考えると、いささか疑問を感じずにはいられません。 
 
「新酒鑑評会」について、審査基準の問題など、様々な議論がなされており、私も、何が正しいのか、正直、わからないこともあります。 
 
蔵元として、どのような酒造り目指すかということは、それぞれ違うと思いますが、そこに、基準を設け、人の味覚や嗅覚によって優劣をつけることについては、なかなか難しい問題があるように思います。 
 
ただ、この鑑評会での入賞を目指し、蔵人のみでなく、社長以下、全員が一つの目標に向かって努力するという意識が大切なことなのではないでしょうか。 
その結果、出品酒だけではなく、市販酒のレベルも高まっていくはずです。 
 
市販酒のレベルが上がり、消費者の皆様に、日本酒の真の旨さを伝えることができれば、今より、もっと多くの日本酒ファンが増えることと思います。 

2007年06月05日

まちづくり会社

先週、「船町湊まちづくり株式会社」の総会が開かれました。 
 
実は、7年前、街の有志によって設立され、国・県・市の協力も取り付けて、当社の両隣にある、100年以上経過した古い建物を利用した再開発を計画し、いよいよスタートしようとしていた矢先に、最大の理解者であり、スポンサーでもあった商工会議所の副会頭が急逝されました。 

亡くなる一週間前に、お電話で、  
「三輪君。頑張らなければだめだぞ。」  
と、激を飛ばされた直後に、動脈瘤破裂であっという間の出来事でした。 
 
私としては、本当にショックで、何とも言えない気持ちになり、その後、この計画は会頭以下のご判断で、延期となりました。 
ここしばらくは私も無理をしないように、本業に専念しておりましたが、昨年の5月に、この地域にマンション建設の話が相次いで2棟持ち上がり、再び船町湊が市民の関心を持つようになりました。 
 
20年近く、この問題に取り組んできた者としては、何とかこの歴史的文化地域に、近代的なマンションを建設することだけは避けたいという思いで、市や会議所はもちろん、関係する方々に働きかけました。 
関係者の方々の深いご理解と、マンション業者の協力により、2棟のマンション建設は白紙となりました。 本当に良かったと思っています。 
 
「船町湊まちづくり株式会社」の総会においては、その旨を報告し、今後、どのような街にしていくのかについて、検討していくことを確認し合いました。 
 
街というものは、何でもなく形成されているように思いますが、やはり、行政だけではなく、住民の気持ちが大切ではないかと思います。 
しかし、自分勝手な気持ちばかりが表へ出てしまっては、バラバラな調和のとれない街になってしまいます。 
中心市街地活性化という非常に難しい問題を抱えながら、その為にも、何かお役に立てれば、という思いで、これからも街の人達と話し合っていきたいと考えています。 

2007年06月06日

中心市街地活性化法

一昨日、大垣商工会議所において、『中心市街地活性化協議会』の準備会が立ち上がりました。 
産官学民協同でという名の下で改定された、「まちづくり三法」の流れに乗るための協議会が、改めてスタートすることになります。 
 
しかし、全国の商工会議所においても同様の動きがあるようですが、これまで、国の政策に翻弄され続けてきた地方の中心商店街は、既に疲労しきっている感があります。 
 
酒類業界も同様に、規制緩和の下、ここ数年の間に、街の小売屋さんが、次々と転廃業に追いこまれてしまいました。 
 
確かに、世の流れは、グローバル化の方向に突き進んでいるのは間違いありませんが、それに向かうがために、地域を愛し、地域で生活をしようとしている人達の気持ち無視してきたことも否めない事です。 
ここにきて、今更、街の商業者に元気を出せと言うのも、全くの無責任であるような気もしますが、だからと言って、このまま指をくわえて黙って見ている訳にはいかないことも事実です。 
 
人間は弱い動物であり、大きな流れに逆らってまで頑張ろうと思う人は、けっして多くはありません。 
しかし、少しでも街を残したい、酒屋を続けたいという気持ちの人達が集まり、共に協力し合い、努力し続けることによって、いつの日かそれが報われるものとなると信じています。 
 
大垣の街づくりも、地酒の復興も、今こそお互い力を合わせて頑張らなければならない時なのです。 
多くの問題を抱えていますが、一つずつ焦らずに、皆さんと協力しながら進めていきたいと思います。 

2007年06月07日

お中元

いよいよ、お中元のシーズンとなりました。 
弊社でも、各得意先からの注文が徐々に入り始めています。 
 
その準備に追われ、壜詰めライン、製品を仕上げる作業場はもとより、受注業務、出荷業務など、社内から嬉しい悲鳴が上がる程、活気付いた日々が続いています。 
 
これまで、この時期になると、日本酒の消費量が極端に落ち込むため、日々の仕事を確保することもままならないのが、この
業界全体の悩みの種でした。 
もちろん、現在でも、その悩みが消えたわけではありません。 
 
弊社では、近年、冷凍のにごり酒や、生酒の詰め合わせといった夏向きの商品を開発し、それを取り扱っていただける得意先が徐々に増え始めています。 
お陰さまで、今年は、元々お取引のあった百貨店の他、大手量販店、コンビニエンスストアといった新しい得意先を含め、20社近くのお店で取り扱っていただくことになりました。 
 
そんな夏向き商品のうちの一つ、「純米にごり白川郷冷凍生貯蔵酒」は、冷凍庫から出した後、徐々に解け始めるシャーベット状でのタイミングで召し上がっていただくのが、最もオススメの飲み方です。 
にごり酒でありながら、清々しい清涼感をお楽しみいただけることと思います。 
 
これらの新しい夏向け商品は、世に出して、日が浅いこともあり、まだまだ販売数量は多くはありませんが、少しずつ広まり、皆様に愛される商品に育っていくことを期待しております。 
 
今後引き続き、夏に美味しく飲んでいただける商品の開発を進めていきますが、弊社だけではなく、他の蔵元も、冷凍酒などの開発にチャレンジしていただければ、そこに新たな市場ができていくような気がします。 
 
全国の蔵元が、互いに切磋琢磨しながら、消費者の皆様に喜んでもらえる商品を開発・提供していければ、日本酒の未来も明るいものになることでしょう。

2007年06月08日

展示会

この時期、全国各地で、食品卸店や酒類卸店による展示会が開催されています。 
 
以前ですと、このような展示会は、8〜10月の間に催されることが多かったのですが、近年、徐々に開催時期が早まる傾向にあるようです。 
 
30年程前、私が、初めて大阪の問屋さんへ、お中元のご挨拶に伺った際、ご担当の方から 
「お歳暮用の提案商品を持って来ていただけましたか?」 
と言われ、びっくりした記憶があります。 
7月末の時期に、お歳暮の話ですから、経験の浅かった私は、ただただ驚くばかりでした。 
 
それが今では、6月に入ったばかりのこの時期から、すでにお歳暮についての相談を受けるような時代となりました。 
これは、卸売業者と対小売店の商談が、3ヶ月以上前に行われるようになったのが起因しているのではないかと思われます。 
 
そうなると、必然的に、卸売業者とメーカーとの商談は、そこから更に2〜3ヶ月前に始まることになります。 
したがって、卸店主催の展示会が、この時期に集中するのも頷ける傾向であると言えるでしょう。 
 
世の時間の流れが、どんどんと速くなってきました。 
このスピードについていかなければ、勝ち残れない時代であるというのも事実です。 
 
しかし、そんな時代に巻き込まれながらも、商売も、私生活も、もう少し、のんびりと過ごしていけたらば...と考えることは、贅沢な望みなのかもしれません。 

2007年06月11日

全国日本酒フェア

7日午後3時より、東京池袋のサンシャインシティーにおいて、「全国日本酒フェア2007」が開催されました。
 
久しぶりの東京での開催とあって、開会前より、大勢の日本酒ファンが行列を作り、合計3,500名という、中央会主催のイベントとしては、大成功であったと思います。
しかし、当日、同時開催された、各県単位の出展ブースは、今一つであったような気がします。
以前より、広島へ移動したことについて、業界の中に、かなりの不満がありましたが、これでとりあえず、その不満は解消されたように思います。
 
この熱気を、何とか日本酒の消費に結びつける方法はないものかと思いますが、少し前に、醸界タイムスの社説にて、酒蔵開放の日に、全国酒蔵へ、多くのお客様が来場される様子を見ていると、なぜ、日本酒が売れないのかよくわからないとのコメントがありました。
私は、その原因は、いろいろあると思いますが、売り手である蔵元と、買い手である消費者の間の感覚のズレが大きいのではないかと思います。
 
私の周りにも、日本酒の好きな人はたくさんいるのですが、実際には、頭にくるほど、日本酒を飲んでくれません。
私がすすめると、皆さん飲むのですが、ほうっておくと、ビールか焼酎になってしまします。
わけを聞くと、日本酒はうまいのはわかっているけれど、どうしても飲み過ぎてしまうのでという答えが多く返ってきます。
 
確かに、日本酒を飲んでいると、アルコールのピッチが早くなるのは確かであり、普通の人は、それをコントロールすることが出来ないようです。
特に、冷たく冷やしたお酒は気持ちよく飲んで、後でとんでもないことになってしまう人をよく見かけます。
といって、アルコール度数を落とすと、おいしくなくなってしまうという欠点があります。
水割りの焼酎をほんとうにおいしいと思って飲んでいる人がどれだけいるのかと疑問です。
 
最近、中央会でも、和みの水といって、水を飲みながら日本酒を飲むように薦めていますが、当社の会長は、40年以上前から、これを実践し、最後には、宴会で会長が座ると、すぐ
に仲居さんが水を持ってくるほどになっていました。
私は、極力、宴会の途中で水を飲むように心がけていますが、このような飲み方をもっともっと広げて、鹿児島の飲み屋さんではあたりまえのようポットが置いてある感じで、必ずテーブルに日本酒と一緒にチェイサーが出るように、全国で運動する必要があるのではないかと思います。
 
どちらにしても、いろいろな事をやりながら、一人でも多くの人に、日本酒を飲んでもらえるよう頑張りたいと思います。

2007年06月12日

梅雨入り

いよいよ梅雨が近づいてきました。 
 
これからの時期は、清酒製造業者にとって、最も気をつけなければならない気候となります。 
長雨により、蔵内もジメジメした状態が続き、お酒を腐らせる原因となる「火落ち菌」等の雑菌が繁殖し易くなります。 
 
万が一、蔵内でこれらの雑菌が繁殖し、貯蔵タンクにまで及んだ場合、たった一日で、そのタンク1本分のお酒すべてを腐らせてしまうこともなりかねません。 
そのため、蔵内を充分に殺菌する等、常に清潔に保つよう心がけています。 
 
当社が製造販売している『白川郷純米にごり酒』は、その名の通り、もろみを多く含んだ“濁り酒”です。 
 
本来、“濁り酒”というお酒は、冬期限定で製造販売されるというのが業界の常識でした。 
と言いますのも、“濁り酒”は一般的な清酒と比べ、糖分を多く含み、火落ち菌等の雑菌が繁殖し易いお酒であるため、気温の高くなる季節に製造販売するには向かないものだったのです。 
 
30年前に、『白川郷純米にごり酒』を始めた当初は、夏場の時期に、何度も火落ちをさせてしまいました。 
 
試行錯誤の末、もろみの状態の酒を網で濾し、そのまま火入れを行った後、タンクにて貯蔵し、壜に詰める段階で、改めて2度火入れをするといった、今の殺菌方法を確立することができました。 
これにより、冬期限定の酒であった“濁り酒”を、通年の常温流通商品としてお客様にお届けすることが可能となったのです。 
 
今でこそ、他社でも“濁り酒”を通年販売するところが増えてきましたが、それを最初に始めたのが、当社の『白川郷純米にごり酒』でした。 
 
現在、安全な殺菌方法により製造しております『白川郷純米にごり酒』ですが、それでも、火落ちに対する危険度が、ゼロになったわけではありません。 
製造から、出荷まで、常に細心の注意を払い、お客様に安心して召し上がっていただけるよう、これからも安全な商品造りに取り組んでいきたいと思っています。 

2007年06月13日

ライブ中継

この社長ブログにてご紹介させていただいたことがある“ソフトピアジャパン”区域内に、『大垣市情報工房』という施設があります。 
 
平成13年4月、この施設内に、地域初となるエフエム放送局、岐阜エフエム放送株式会社(以下、岐阜FM)が開局されました。 
 
私が社長を務めさせていただいている株式会社グレートインフォメーションネットワーク(以下、GINET)が、大垣市情報工房の管理をしている関係から、以前より、両社共同で何かできないだろうかという相談を重ねてまいりました。 
 
そして今回、岐阜FMスタジオ内にライブカメラを設置し、その映像を、リアルタイムでインターネット配信することになりました。 
エフエム放送に視覚的要素を加えることにより、今後どのようなサービス提供が可能になるのか検討していくため、まずは来週一週間、試験的な中継放送を行います。 
 
地酒VANのウェブサイトでも、数年前より、三輪酒造の酒蔵内に設置したライブカメラの映像を配信してきました。
これらの試みを、更に進化させて、インターネット放送局のようなことができないものかと考えています。 
 
「通信と放送の融合」という言葉はよく耳にしますが、実際にそれを実現しようとすると、様々な問題が発生するようです。 
しかし、多くの試行錯誤があって、初めて新しいものが生まれてくるのだと思っています。 
 
地酒VANとGINETは、同じような時代の流れの中で誕生し、今年20年目を迎えました。 
中身は違いますが、ITを利用して事業をしていることにおいては、同じような悩みを抱えています。 
 
それぞれ第2草創期に入りましたが、これからも社会のお役に立てるよう頑張っていく所存です。 

2007年06月14日

企業倫理

一昨日、初代内閣安全保障室長・元防衛施設庁長官佐々淳行氏の講演会が、岐阜市で開かれました。 
 
今回の講演は、「平時の指揮官、有事の指揮官」というテーマで、ご自身が警察庁勤務時代に、指揮官として任務に当たられた、東大安田講堂事件(1969年)や、連合赤軍あさま山荘事件時(1972年)での実体験を交えた、大変迫力のある、歯に衣を着せぬ話しぶりに、終始圧倒されながら拝聴させていただきました。 
 
佐々氏は、最近、次々と起こる企業の不祥事において、いかにも情けない対応が数多く見られ、その結果、いくつかの企業では、取り返しのつかない事態となってしまっていることを指摘されていました。 
 
企業としての危機管理、社員の意識の教育が大切であることは理解しているのですが、それを徹底させるとなると、簡単にはいかないのが現実かもしれません。 
 
しかし、社員一人ひとりの考え方の違いにより、同じ内容の事柄であっても、それぞれ勝手に解釈され、報告義務を怠ってしまうなどにより、結果、会社にとって不利益となる場合もあるのです。 
どんな細かいことでも、上司に報告するような気風を作っておくことが、最も大切ではないかと思います。 
 
弊社でも、今年2月、一つ間違えば大変な事態と為りうるような問題が起こりました。 
幸い、大事には至りませんでしたが、その後、社内において、何度も検討、議論を重ね、何か不審な点や、問題が起こりそうな気配のある場合など、現場の意見、報告が、速やかに私まで伝わる仕組みを完成させました。 
 
講演の中で、佐々氏は、コンプライアンスとは、単に“法令順守”という意味だけではなく、“企業防衛”であると言われました。 
 
経営者として、従業員として、組織全員が、自社の不利益になることを見逃さない状況を作り出すことは、大変なことです。 
しかし、今日の社会において、それを実現できない会社は、おのずと市場から退去を迫られる結果になります。 
 
お互い気をつけながら、努力していきたいものです。 

2007年06月15日

酒連協

昨日、西濃酒類行政連絡協議会の総会が開催されました。 
通称“酒連協”というこの団体は、これまで各税務署単位に存在しましたが、最近、徐々にやめられる地域が増えています。 
今回、西濃酒連協でも、今後続けていくのかどうかについて議題となりました。 
 
近年の業態変化により、地域の生産、卸売、小売の各業者が弱体化し、それぞれの組合組織を維持することが非常に困難となっている現状において、協議会の存続理由が無くなっているのでは、という考え方もあります。 
 
当日、協議会会長が、酒類業免許の元で仕事をさせていただいている以上、この組織は必要なのではないか、と述べられました。 
 
私は、酒類行政を司る税務署が、未成年の飲酒防止や、飲酒運転防止ばかりを唱えるのではなく、致酔飲料を製造販売する業者を監督する立場として、加工食品とは分けて管理をしてもらわないとおかしいのではないか、という意見を述べさせてもらいました。 
致酔飲料=摂取することにより酔う飲料(アルコール飲料) 
 
最近、新しく免許を取得された業者さんの中には、アルコール飲料を、他の一般食品や、飲料と同じ感覚で仕入販売をされている方があるようです。 
しかし、お菓子やラーメン、ジュース、お茶などとは違い、アルコール飲料が社会に与える影響は大きく、それを扱う者は、パート、アルバイトをも含め、重大な責任を負っているという認識が必要です。 
 
世界中を見回しても、日本ほどアルコール飲料の販売が野放しになっている国はありません。 
アメリカには禁酒の州がいくつかあり、また、飲酒が認められている州においても、飲食店に対して許可制度があるようです。 
 
日本では、酒類小売免許が自由化され、業態転換が起きています。 
しかし、そんな現状であるからこそ、販売業者の社会的責任を、もっと重視すべきではないでしょうか。 
 
そして私たち酒類製造業者も、社会的責任を守りながら、酒造りを続けていかなければならないと、改めて気を引き締める思いでおります。 

2007年06月18日

今期最後の仕込み

三輪酒造では、9月〜翌6月までという、他の清酒蔵よりも長い期間、仕込み作業を行います。 
 
昨年昨年9月10日に始まった、平成18年度の仕込み作業が、先週14日にようやく終わりました。  
 
一般的に、清酒の仕込み作業というのは、10月〜翌年3月に行われています。  
これは、農家の方が米作りを終えた時期に当り、また、温度管理が比較的楽な時期でもあるため、農家の方の冬の仕事としても、米を原料として酒を造る酒造業にとっても、非常に合理的な仕組みであったと言えます。 
 
日本酒は、寒い時期に仕込まれ、春夏を越え、秋口に製品として出荷されることが多いのですが、蔵内のタンクにて貯蔵している間に、徐々に黄色味を帯びてきます。 
これを、火入れ前や、壜詰め前に、炭素などを用いて濾過することにより、色抜きをし、味を調整する作業を行います。 
そうして出来上がったものが、皆さんが普段、店頭で見かける無色透明な清酒であり、現在、主流のお酒として販売されています。 
 
それに対して、弊社が主力商品として製造販売しているにごり酒は、もろみの段階から、壜詰めまで、一切の濾過をすることができません。 
一般的な清酒のように、冬場に仕込んだものを、翌秋口まで貯蔵し、濾過せずに製品にすると、淡く黄色味を帯びたにごり酒ができてしまします。 
 
そのため、弊社のにごり酒は、蔵内で長期保存せず、黄色く色が変わる前に製品として完成させ、お客様に召し上がっていただく必要があるのです。 
 
それを可能にするため、他と比べ、長い期間に渡り仕込み作業を行い、年間を通して、常に新酒が出来上がるという特殊な方法をとっていますが、これも、30年間、試行錯誤の上、にごり酒を造り続けてきた結果なのです。 
 
現在は、年間を通して働いてくれる社員蔵人も育ち、概ね、仕込んでから3〜4ヶ月以内の酒を壜詰めし、出荷できるローテーションで、酒造りの計画を立てる体制をとれるようになりました。 

 

これからも、一年を通して美味しく召し上がっていただける酒造りを目標に、社員一丸となって頑張ってくれることを期待しています。 

2007年06月19日

縦割り社会

役所との付き合いの中で、たびたび耳にするのが「縦割り」という言葉です。 
 
行政には、全て予算があり、国も、地方自治体も、議会で承認された予算に基づき、各部局毎の事業が行われる仕組みとなっています。 
 
私達一般企業では、年度毎に売り上げ目標を掲げ、それに向かって全社員が一丸となって取り組み、その結果、目標が達成されたのか否かによって利益が確定します。 
 
それに対し、行政では、各部局毎に、“縦の関係”のみの都合で、新年度早々から、次年度の予算獲得のために、一所懸命になっている節も見受けられます。 
 
このような縦割り行政の弊害が、円滑に行われるべき事業に影響していていると言っても過言ではありません。 
 
例えば、街づくり事業では、国土交通省、経済産業省、文部科学省が、それぞれ別の政策に沿った事業計画を作り、各都市に補助を下ろします。 
各省の事業計画は、その省のみの都合であり、他の省との連携、協力がとれているとは思えません。 
 
そのバラバラの事業計画に基づいた予算が、そのまま地方自治体に下りてくるわけですから、当然、一つの地方自治体内でも、横の連携がとれていないのが現状です。 
 
大垣商工会議所でも、街づくりの法律により、TMO事業を行っていますが、都市計画課との連携が上手くいかずに、目立った効果は上がっていません。 
 
外からお役所仕事を見ていると、横の連携や、協力さえすれば、スムーズにことが運ぶのではないかとも思いますが、各省、各課の思惑が邪魔をしているのか、そのようにはいかないのが現実のようです。 
 
お互い、要らぬプライドを捨てて、市民のため、街のために考えてくれれば、もっと住みやすい街になるのはずです。 
 
もちろん、私達市民も、全てを役所任せにするのではなく、たとえ小さなことであっても、お役に立てることがあるならば、積極的に協力することが大切であると思います。 
 
現在の縦割り行政を見直していただくと同時に、官民協力しながら、良い街づくりを進めていきたいものです。 

2007年06月22日

地酒VANサービス事業方針説明会

20日、名古屋にて、地酒VANサービス平成19年度事業方針説明会を開催し、全国の会員蔵元の方々に集まっていただきました。 
 
現在の清酒業界は非常に厳しい環境にあり、どの蔵元さんも一生懸命事業を続けていらっしゃいますが、なかなか先行きが見えてこない現状にあるようです。 
 
私は、日本酒というものは、それぞれの地域文化を担う、日本文化の原点であると思っています。 
 
近年、欧米文化にすっかり洗脳されてしまった日本社会の中で、今や貴重な存在となってしまった日本酒の文化を守り続けるためにも、地酒VANサービスという蔵元の集合体は、とても貴重であり、また、今後益々重要になってくると信じながら、この事業を進めて参りました。 
 
今回の事業方針説明会において、分科会や懇親会の席上でも、多くの蔵元さんが、それぞれの地域の、観光・物産の中心的役割を担っていらっしゃることを、改めて確認することができました。 
清酒に加え、焼酎・リキュール・梅酒・甘酒といった独自商品の開発、そして美容・健康の分野やグッズの作成など、蔵元として可能な限りの商品を考えておられます。 
 
地酒VANサービスという事業は、このような各蔵元の商品や想いを、できる限り多くの方々にお伝えするのが任務です。 
 
幸い、コミュニケーションツールとしてのインターネットが、飛躍的な発展を遂げています。 
私共は、これを最大限に活用し、地酒道楽のウェブサイトを通じて、様々な情報をお伝えし続けていきます。 
 
今後とも、何卒宜しくお願い致します。 

2007年06月25日

白川郷合掌造り

先週、一年間のお礼を兼ねて、白川村役場を訪問してきました。 
 
三輪酒造の『白川郷純米にごり酒』は、30年前に、当時の白川村々長さんからのお話が縁で出来た商品です。 
その際、商品に“白川郷どぶろく祭り”を説明するしおりをつけて全国へ販売させて頂く事を条件に『白川郷』というブランド銘を付けさせていただくことになりました。 
 
当初は、村内を中心としたお土産として売れておりましたが、その後、百貨店や料飲店への拡売に始まり、近年では全国の酒販店様でお取り扱いいただける商品に育ちました。 
本当は、白川村の中に酒蔵を持ちたいのですが、様々な条件があり、未だにその夢は実現しておりません。 
 
近年、世界文化遺産に登録された白川郷は、大変多くの観光客で賑わっていますが、合掌造りのような大きな建物を維持することは、並大抵のことではありません。 
 
村の人達は、『結(ゆい)』という互助の精神のもと、この建物を維持するために、村人一丸となって頑張っておられます。 
 
弊社も、築120年を越えた酒蔵を維持するために、毎年いろいろな箇所を修理し続けており、白川村の方々の、並々ならぬご苦労は、身にしみて感じております。 
 
三輪酒造として、直接的に白川村のお手伝いすることはできませんが、お世話になっているお礼の気持ちを込めて、僅かながらではありますが、毎年、合掌基金に寄付をさせていただいております。 
 
これからも、少しでも白川村の方々のお役に立てることを考えながら、又、白川郷が、益々日本人の心の中に広がっていく様、『白川郷にごり酒』の営業活動を通して努力していきたいと思います。 

2007年06月26日

GINET創立20周年

明日27日、グレートインフォメーションネットワーク株式会社(以下、GINET)の、創立20周年祝賀会を開催する運びとなっています。  
 
このGINETは、1887年、地域VANを旗印に、コンピューターネットワーク社会の到来を予想し、当時の商工会議所の役員や、岐阜県知事、大垣市長を始め、多くの方々のお骨折りにより設立された、第3セクターの会社です。 
 
1994年4月からは、私が3代目社長に就任し、以来14年間、大垣市や、出資いただいた地元企業の応援を受けながら、なんとか今日までやってきました。 
 
IT事業で利益を出すことは思った以上に難しく、定款を変更しながら、いろいろな事業をこなしております。 
一昨年からは、NTTコミュニケーションズのデータベースセンターの管理をさせていただいておりますが、実のところ、清掃、警備といった、建物管理の仕事まで請け負うこととなってしまいました。 

日頃から社員には、 
「もう少し、社名に恥じないような仕事をしたらどうか。」 
と言ってはいますが、ネットワークの事業のみで稼ぐということは並大抵のことではありません。 
 
地酒VANサービスでも同じことが言えるのですが、劇的にITインフラが整備されている中、それを充分に使いこなせていないのが実情です。 
 
大垣市内の小中学校では、数年前より光ファイバーが導入され、先生方にも一人に一台ずつパソコンが配られています。 
しかし、これも同様に、授業で充分に活用されているとは思えません。 
 
コンピューターネットワーク社会と言われる今日ですが、この地域において、どのような事が必要とされているのか、私どもは何を提供できるのか。 
それは、実際に利用しておられる市民の方々の声をお聞かせいただきながら考えていかなければならないことです。 
 
今後とも、地域の情報化の推進役であるGINETの代表者として、様々な提案をし、少しでも皆様のお役に立てるよう頑張って参ります。 

2007年06月29日

お酒の門限

最近、同年代の仲間2人が、脳梗塞で倒れました。 
仕事の幅が広がるばかりの私は、人事ではないと思いながらも、自身の体調や都合に関わらず、連日のように夜の会合に出席しています。 
 
酒が飲める家系に生まれた私ですが、若い頃は夜中まで飲み続け、翌朝まで辛い思いをしたことが何度もありました。 
 
アルコールが体内から抜けるには、12時間かかるそうです。  

逆算すると、午後10時までに飲酒を止めれば、翌朝8時にはほとんど残っていないことになります。 
 
そこで、40歳を過ぎた頃から、どんな酒の席にいても、午後10時以降は飲まないように心がけてきました。 
それを実践することにより、飲んだ翌朝でも、すっきりと目が覚め、元気に仕事に臨むことができています。 
 
私がこの仕事に就くときに、酒造りという仕事に対しての道徳心について、ある先輩にお尋ねしたことがあります。 
その時、 
「物(お酒)に善悪があるわけではなく、それを使う人(飲む人)次第であるのだから、楽しく喜んで飲んでいただけるお酒を造る努力をしなさい」 
というご指導を受けました。 
 
お酒は『百薬の長』といわれる反面、『きちがい水』と呼ばれる怖い側面も持っています。 
 
飲み方によって、薬にも、毒にもなるお酒ですが、三輪酒造では、大量に飲むためのお酒ではなく、ゆっくりと味わいながら、美味しく飲んでいただける酒造りを目指し、日々努力しております。 
 
私も、夜10時以降は飲まないという“お酒の門限”を守りながら、今夜も美味しいお酒を飲ませていただきます。